用語集Glossary
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当科では、内視鏡的切除(ESD)の適応から外れる胸部食道がん(進行がんを含む)、あるいは食道浸潤(しんじゅん)が高度な食道胃接合部がんに対して,人工気胸を併用しながらの胸腔胸手術を行っています。
胸腔鏡下手術のメリット
・傷が小さく疼痛が軽減される
・人工呼吸器離脱までの期間が短く、離床・リハビリテーションがすすみやすい
・排痰が促進され、重症肺炎の発症率が低い(重症肺炎発症率:9%)
・拡大視効果による精緻な手術が可能である (反回神経麻痺発症率: 26%)
当院は茨城県南地域で唯一,日本食道学会食道外科専門医による胸腔鏡下手術を行っている食道外科専門医準認定施設です。また、当科は東京科学大学消化管外科の関連施設であり、緊密な連携をとって手術・診療を行っています。
開胸手術の際は患者さんの体位を左側臥位(横向き)で行いますが,胸腔胸手術では半腹臥位から手術台をローテーションさせて腹臥位(腹這い)で行うのが特徴です.手術中の肺の圧排を不要とし,縦隔(食道が収まっている空間)を広く展開することが可能となります。神経刺激装置は反回神経麻痺の有無を術中に確認することができます。

手術のながれ

腹臥位胸腔鏡下食道切除術のポート

2)腹部操作:胸部操作終了後、体位を仰臥位(あおむけ)に変換します。腹部操作は腹腔鏡を用いて行います。5本程度のポートを腹腔内に挿入し、腹腔内を炭酸ガス(二酸化炭素)で膨らませた状態で鉗子を用いて胃を周囲臓器から授動(取り外すこと)します。胃の入り口付近(噴門部)は食道と共に切除し、残った胃は再建に使用します。合わせて周囲のリンパ節郭清も行います。腹部操作の標準所要時間は約2時間です。
上記のように一度に3領域(胸・腹・くび)の操作を行うので手術時間は約7~9時間程度と長くなります。
入院・術後の流れ
手術2日前:入院 リハビリテーションを開始します
手術当日:術後は集中治療室に入室します 人工吸気管理となります
術翌日:人工呼吸を終了します リハビリテーション再開します
(早期に歩行訓練などのリハビリテーションを開始することで肺炎などの合併症を予防することが可能です。)
術後2-3日目:一般病棟へ移動します 適宜、胸腔ドレーンなどのチューブ類を抜去して身軽になります。
術後5-7日目:内視鏡を施行し、吻合部(胃と食道のつなぎ目)に問題ないことを確認したら食事を再開します。
術後2~3週間:退院となります。
近年高齢の患者さんが増加していますが、従来は手術を受けて頂くことが困難であった患者さんも胸腔鏡・腹腔鏡を使用した傷の小さい手術の導入により安全に手術を受けて頂ける機会が増えました。食道がん・食道胃接合部がんに対する手術治療について、詳しくは当科外来にてご相談下さい。