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医療トピックス

夏のスキンケアについて

2008年10月01日 (水)

 

皮膚科 松永 剛

また今年も暑い夏がやってきました。強い日差しが照り付け、汗もたくさんかため、肌には何かとストレスが多い季節です。思わぬトラブルにあったり、涼しくなった頃に後悔しないためにも、今の時期からケアが必要です。

紫外線対策

この時期に大切なのはなんといっても紫外線対策です。

まずは紫外線の基本からお話します。

紫外線とは可視光線(赤や緑、黄色といった目に見える光)よりも波長が短い光線で、さまざまな作用を持っています。紫外線は波長の長いものからUVA,UVB,UVCの3種類に分けられていますが、UVCは大気中のオゾン層に吸収され、ほとんど地上には達しません。UVAは比較的作用が穏やかな紫外線ですが、皮膚の深くまで届き、しわやたるみを引き起こす原因となります。一方UVBは作用の強い紫外線ですが、皮膚の表面までしか届きません。いわゆる日焼けを起こすのはこのUVBで、シミやそばかすの原因にもなります。

日本では梅雨明け後の7月から8月が最も紫外線の量が多く、場所によっても異なりますが12月の数倍以上の量があります。また海水浴などでは、砂浜や、海水に反射される紫外線まで含みますので、実際に皮膚に届く紫外線の量はさらに多くなります。また山や高原も標高が高いため紫外線が多いとされています。曇り空のときは紫外線対策を怠りがちですが、実際には晴天時の6割程度の紫外線が届いており注意が必要です。

紫外線予防の第一は日傘、帽子などの使用です。後に述べますように日焼け止めも重要ですがそれだけでは不十分で、これらの道具によって物理的に日光を避けることが大切です。

また最近では日傘などもUVカット効果のある素材で作られているものも出回っています。以前は白いものが主でしたが、黒など色の濃いものの方が日焼け防止効果は高いといわれています。

紫外線予防の第2は日焼け止めの使用です。現在さまざまな日焼け止めが市販されていますが、その強さには2種類の指標があります。ひとつはSPFという数値でUVBに対する防御力をあらわし、もうひとつはPAという指標で++、+++などと表示しUVAに対する防御力をあらわしています。SPF20の日焼け止めといえばそれを外用することによって皮膚に届く紫外線の量が20分の1になる、という意味です。当然数値が高くなればなるほど防御力が強くなりますが、上限は50程度となっています。日常の生活における日焼け止めとしてはSPF20から30程度で十分です。炎天下でのスポーツや海水浴にはSPF50程度のものを選ぶとよいでしょう。日焼け止めを使用する場合注意しなければならないのは塗り方です。まず塗る量が十分ではないと日焼け止めとしての作用が発揮されません。使用法などをよく読み、必要な量を使用しなければなりません。また朝1回外用すれば丸1日効果が持続するというものではありませんので、2,3時間おきに塗り直したほうが無難です。特に汗を多くかいた後や、海水浴の際にはある程度日焼け止めが落ちてしまうので注意が必要です。また耳、手の甲、足の甲、体の側面などは塗り忘れしやすい場所ですので、意識して塗る必要があります。

あせも対策

夏には汗をかくようになりますので、あせも対策も必要です。あせもは誰しも知っている病気ですが、実は厳密に診断するのは簡単ではありません。普通汗は皮膚の中にある汗腺という所で作られ、汗管という細い管を通って皮膚の表面に出てきます。そこで汗は蒸発し、皮膚を冷やしているわけです。ところが汗の量が多くなりすぎると汗管が耐え切れず破れ、周囲に汗が漏れてしまいそこで炎症を起こします。これがあせもという状態で、よく観察すると汗の穴に一致して小さい水ぶくれや膿疱ができています。赤ちゃんや小さなお子さんでは汗管がまだ丈夫ではありませんのであせもを起こしやすいですが、大人でも汗をかきすぎるとあせもになります。

あせもの予防、治療の基本は汗の量を減らすことです。いくら薬を塗っても汗をかきつづけていたのでは発疹は改善しません。衣服を調節したり、冷房入れたりして汗の量を調節する必要があります。しかし赤ちゃんはこのような調節を自分で行うことができませんので、親御さんが気をつかってあげる必要があります。

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