メニュー

病院案内 Hospital information 病院案内Hospital information

循環器業務

心臓血管手術業務

手術室では医師、看護師、臨床工学技士が携わり、小児先天性疾患、虚血性疾患、弁膜疾患、胸部大動脈疾患、腹部大動脈疾患などの手術を1週間に2~3例行っています。

  • 人工心肺回路の組立、操作と記録
  • 心筋保護液、血液濃縮装置回路の組立、操作と記録
  • 心電図、末梢温度計、血圧トランスデューサの準備
  • その他のME機器の操作
人工心肺操作風景 人工心肺操作風景
-人工心肺操作風景-
  • 大動脈バルーンパンピング「IABP」、経皮的心肺補助法「PCPS」装置の操作・保守点検

重症心不全や心原性ショックなどで循環不全に陥った場合、補助循環の目的で使用

大動脈バルーンパンピング「IABP」 経皮的心肺補助法「PCPS」
-大動脈バルーンパンピング「IABP」- -経皮的心肺補助法「PCPS」-

 

心臓カテーテル室業務

心臓カテーテル室では、医師・看護師・放射線技師・臨床工学技士が携わり、虚血性心疾患・閉塞性動脈硬化症(ASO)・不整脈の診断・治療や、下大静脈(IVC)フィルターを留置し、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)の予防を行っています。

また、小児科の心臓カテーテル検査も行っています。

臨床工学技士は、診断・治療時に使用する各種機器の操作や、生体情報のモニタリングを行っています。

≪心臓カテーテル検査および冠動脈形成術時の業務≫

X線透視下で、手首または足の付け根の動脈からカテーテルを挿入、造影剤を使用し撮影しながら、冠動脈の狭窄した部分をバルーンで拡張、ステントを留置し血流を改善させる治療「冠動脈インターベンション」を行います。同様に下肢の血管への治療も行います。

臨床工学技士は、患者様の状態をモニタリングし、治療に必要な画像診断装置を操作しチームの一員としてサポートをしています。

  • ポリグラフ「Cardio Master」の操作・記録
    ※心電図・血圧・心拍数・経皮的動脈血酸素飽和度など一般的な生体情報をモニタリング
    ※心臓内圧測定
    ※スワンガンツカテーテルを使用し熱希釈法で心拍出量測定
    ※血流量・短絡血流量・血管抵抗値の演算
  • 自動造影剤注入装置「ACIST」の操作
    ※造影剤補充、使用量注入速度の設定
  • 冠血流予備量比測定装置「Radi Analyzer」の操作・記録
    ※プレッシャーワイヤを使用し、部分血流予備量比(FFR)・冠血流予備能(CFR)・微小血管抵抗指数(IMR)を測定
    ※重度の狭窄病変か判断する生理学的指標
  • 血管内超音波診断装置「IVUS」の操作・記録
    ※超音波を利用し、血管を内側から観察
    ※狭窄の度合い、血管内腔、血管径、病変の長さなど測定
  • 光干渉断層装置「OCT」の操作・記録
    ※光ファイバーから近赤外線(波長1300nm)を照射し、光干渉計を用いて冠動脈内の断層像を高解像度で観察
    ※狭窄の度合い、血管内腔、血管径、病変の長さなど測定
    ※3D解析
  • 近赤外線分光装置「NIRS-IVUS」の操作・記録
    ※超音波と近赤外光を利用し、血管を内側から観察、脂質コアプラークをLCBI(Lipid-core burden index)として定量的に検出
    ※狭窄の度合い、血管内腔、血管径、病変の長さなど測定
  • 血管内視鏡の操作・記録
    ※数千本の光ファイバーと高感度CCDカメラを利用し、血液を除去しながら、血栓・黄色プラーク・ステント留置後の血管壁など血管内を直接観察
  • 高速回転冠動脈アテレクトミー「ロータブレーター」の準備・操作
    ※固い動脈硬化の病変は、石灰化が強くなり、バルーンで拡張することができないため、先端にダイヤモンド粒子が埋め込まれたドリルで、血管壁をくり抜くように削る治
  • エキシマレーザーの準備・操作
    ※冠動脈に挿入されたカテーテルの先端から照射されるエキシマレーザーによって、動脈硬化組織を蒸散させ、閉塞した血管を開通させる治療
  • 体外式ペースメーカーの設定
    ※体外からの電気刺激で心臓を拍動させるため、医師の指示のもと、刺激様式(MODE)心拍数(RATE)・感度(SENSE)・刺激の強さ(OUTPUT)など適切に設定
体外式ペースメーカー 体外式ペースメーカー
-体外式ペースメーカー-

≪経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI:Transcatheter Aortic Valve Implantation)ハイブリッド手術室での業務≫

  • 高齢や合併症のため、外科手術が困難な重症大動脈弁狭窄症の患者様が適応となります。
  • カテーテルを使用し、経皮的・低侵襲に人工弁に置き換える治療法です。
  • 当院では2017年5月に認定施設として登録され、6月より施行いたしました。
  • TAVI適応評価として、循環器内科医・心臓血管外科医・麻酔科医・放射線科医・コメディカルなど多職種で構成されている「ハートチーム」でカンファレンスを行い、総合的に判断します。
  • 人工弁留置前後で大動脈圧と左室圧の圧較差をポリグラフで測定しています。
  • 急変時の対応として、PCPS・ 人工心肺装置を備えています。

アブレーション業務

アブレーションとはカテーテルから発せられた高周波エネルギーにて心筋組織を蛋白変性させ不整脈の発生個所を治療する方法です。最近では冷凍バルーンを用いたクライオアブレーションも行われています。主に、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗動、発作性心房細動、慢性心房細動などを治療します。当院では年間約800件行われており、治療には心臓電気生理検査装置、高周波発生装置、心臓電気刺激装置、3Dマッピングシステムなど様々な機器を用います。臨床工学技士はこれら機器の操作を行い、治療に携わっています。

3Dマッピングシステム アブレーションの風景  
-3Dマッピングシステム- -クライオアブレーション- -アブレーションの風景-

ペースメーカー植込み手術業務

 ペースメーカーは約3cm×3cmほどの大きさであり、IC回路部分とバッテリー部分とが一体となった機器です。ペースメーカーは心臓に留置したリード線とつながり、出力された電流が心臓を動かす仕組みになっています。リード線は鎖骨下静脈から心内へ留置され、ペースメーカー本体は皮下と大胸筋筋膜上に開けたポケットに入ります。ペースメーカーは除脈性不整脈、植込み型除細動器(ICD)は致死性不整脈の治療、中等度または重症の心不全に苦しむ患者さんには心臓再同期療法(CRT)が可能な両心室ペースメーカーの植込み術を行っています。また最近では、植込みによる合併症の発生率がこれまでのシステムよりも少ないリードレスペースメーカーや皮下植込み型除細動器(S-ICD)の植込み術も行っています。臨床工学技士は医師、スタッフとともに植込みリード線の状態や設定を行っています。

 従来の植込み部位 リードレスペースメーカー  皮下植込み型除細動器

ペースメーカー/ICD 外来業務

 ペースメーカーや植込み型除細動器(ICD)は植込み後も、正常に作動しているか確認するため定期的な受診が必要です。臨床工学技士はプログラマーを操作し、それぞれの方に適した設定と、バッテリー残量、リード線の状態、不整脈発生状況などの確認を5~10分程度の短時間で行っています。当院のペースメーカー/ICDフォローアップ患者数は約800名で、週2回(月曜日、水曜日)のデバイス外来を行っています。また、遠隔モニタリングシステムも導入し、アラートやデバイスの不具合などの早期発見に努めています。

3Dマッピングシステム アブレーションの風景
-ペースメーカー外来の様子-

 

ページトップへ