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呼吸器感染症

呼吸器感染症

種々の微生物により気管支、肺、胸膜に感染症を起こしますが、それらを、各々、気管支炎、肺炎、胸膜炎と呼びます。肺炎の原因微生物として最も多いのは肺炎球菌という細菌ですが、他にレジオネラ、マイコプラズマという細菌も見られます。いずれも、尿検査(肺炎球菌・レジオネラ尿中抗原)、咽頭粘膜の擦過によるマイコプラズマ抗原検査で迅速診断が可能なため、治療薬剤の選択に役立てています。肺炎球菌による肺炎の予防には肺炎球菌ワクチンが有効なため、当科でも御希望の方に随時接種を行っています。
肺結核は近年増加傾向で、喀痰の中に結核菌が多数見られる場合(排菌がある場合)には隔離入院が必要になります。そうでない場合には入院は不要なことが多く、 通院、内服治療で治癒が可能です。早期では自覚症状はほとんどなく、検診などの胸部レントゲン検査で偶然発見される場合もあります。肺結核になりやすい方には、糖尿病の方、ステロイド治療などにより免疫力が低下している方、胃切除後の方、昔に肺結核を患ったことのある方がありますので、そのような方は十分な注意が必要です。早期例の診断には気管支鏡検査が必要になることがあります。br
最近では非結核性抗酸菌症(NTM)と診断される方がいます。NTMは結核菌と同じ抗酸菌という性質を持ちますが人から人に移ることはありません。検診での胸部X線写真での異常を指摘されて診断に至る方もいます。診断がついた場合は抗生剤を組み合わせて服用する治療を行うことが多いです。

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