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脳動脈瘤頚部クリッピング脳動脈瘤塞栓術

脳動脈瘤の治療には開頭手術(動脈瘤頚部クリッピング)と血管内治療(コイル塞栓術等)があります。近年、比較研究の論文がされていますが、様々な批判もあり、一概にどちらかが優れていてどちらかが劣っているというものではないと我々は考えています。当施設では、開頭手術を第一選択としていますが(図1)、柔軟に個々の患者様にとって好ましい手法を選択し、約3割の患者様に血管内治療を施行しています。一般に、クリッピング術には長い歴史と実績が有り長期的な効果が確立されているのに対して、血管内治療は現時点では長期的な効果についてはあまり実績がなく、動脈瘤の再発の危険性が高い可能性があります。一方、開頭手術では危険性の高い部位の動脈瘤に対して、血管内治療を適用することで比較的安全に治療できることがあります(図2)。さらには、当施設では両方法を組み合わせることで、各々の長所を活用する試みも行なっています。動脈瘤の血管内治療はプラチナ製のコイルでの塞栓術が一般的ですが、近年はステント(金属のメッシュで作られた円筒径の器具)の活用により、これまで治療が困難であった動脈瘤の治療を可能にしたり、治療の質を向上させています。
脳動脈瘤の治療の適応や治療を行なう場合の治療法の選択は、個々の患者様で十分な検討の下になされることは云うまでもありませんが、出血したことのない未破裂動脈瘤の場合には患者様と十分に話し合って治療を行なっています。脳動脈瘤が脳ドックなどで見つかった方は一度ご相談下さい。

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