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「カテーテルによる左心耳閉鎖術」の治療開始のご案内

心房細動に伴う血栓を治療

sashinziheisajutsu

 心房細動は不整脈の一種で、心房が小刻みに動いてけいれんするような症状がでます。心房細動になると血栓(血のかたまり)ができやすくなります。また、その血栓が血管を通じて脳に運ばれ、脳梗塞などを引き起こすリスクが高まると言われています。高齢化に伴い心房細動の患者さんは増加の一途を辿っています。心房細動は抗凝固薬(血が固まりにくくなる薬)による治療が基本となりますが、出血の既往があったり、出血の危険性が高いなどの理由で抗凝固薬の内服継続が難しい場合もあります。

 当院ではそのような患者さんのために、心房細動に伴う血栓の大部分が生じるとされる左心耳を、カテーテルを用いて閉鎖する手技「経皮的左心耳閉鎖術」を開始しました。鼠径部(太腿の付け根)の静脈からメッシュのついた金網「WATCHMANデバイス」が収納されたカテーテルを左心耳の入り口まで誘導し、拡張させ留置します。その後、デバイスの表面は約1か月で内皮化し永久的に閉鎖されます。術後45日間は抗凝固薬を継続いただき、左心耳が閉鎖されていることを確認できれば、抗凝固薬は中止となります。デバイスの位置が適切かどうか、固定されているかどうかの確認に経食道心エコー図検査を要するため、全身麻酔下の治療となります。手術に要する時間は約1時間です。

 この治療は、基本的に「非弁膜症性心房細動のために抗凝固療法が推奨されるにも関わらず、長期間実施できない理由を有する」患者さんが適応となります。詳しくは主治医や、かかりつけ医にご相談ください。

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