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大動脈瘤の診断・治療

瘤の部位や範囲および全身状態により手術の適応や時期、方法などを適宜考える必要があります。一般的には胸部大動脈瘤は60mm、腹部大動脈瘤は45~50mm、腸骨動脈領域では40mm程度が手術を考える大きさになりますが、瘤の形状や成長速度、全身状態により異なります。

診断と経過観察はCTやMRIで行い、手術を考慮する時期に合わせて動脈造影、冠動脈造影、その他の全身検査を行います。

手術は瘤を切除し、人工血管に取り換えます。胸部の場合は循環補助手段として体外循環が必要になります。心臓の近く(大動脈基部)の瘤では大動脈弁と冠動脈に対する手術も同時に行うことがあります。また動脈硬化性疾患ですので狭心症を合併している頻度が高く(約30%)、その場合には狭心症の治療も考慮する必要があります。

解離性大動脈瘤はCTで診断し、心臓の近くに及んでいる場合(A型)は救命のために緊急手術を必要とすることが多く、そうでない場合(B型)は保存的降圧治療を行うことが多くなります。いずれにしても急性期(約2週間)は破裂や解離の進展の危険があり、安静を保つ必要があります。慢性期の場合は瘤が大きくなるようなら手術を考えます。

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