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高度熱傷治療

熱傷とは、いわゆる「やけど」のことを意味します。当院では局所の熱傷はもちろんのこと、生命の存続に関わる重症熱傷の治療も積極的に行っています。

一般的にいわれる重症熱傷とは、次のようなものが挙げられます。

  1. 深く、広い範囲の熱傷
  2. 顔面、手、足における深い熱傷
  3. 気道熱傷
  4. 骨折など他のケガを合併した熱傷
  5. 電撃傷
  6. 化学熱傷

などが含まれます。 これらは、熱傷治療専門施設での入院・手術治療が必要であり、当院でもこのような重症熱傷に対する治療を行っています。

重症熱傷の治療は大きく3段階に分けて考えることができます。
①熱傷ショック期②熱傷感染期③社会復帰準備期です。

  1. 熱傷ショック期とは、受傷からおよそ3日間のことをいいます。この期間は、時間や分単位で循環動態が大きく変動していきます。よって、循環や呼吸の管理などを刻一刻と行う必要があります。当院では、救急医、集中治療医、皮膚科医を中心とし、ICU(集中治療室)において厳重な観察・治療を行います。超早期といわれるこの時期に手術を行うことは困難といわれていますが、当院ではこの時期にも積極的に手術を行い良好な成績が得られています。
  2. 熱傷感染期とは受傷5~7日目を過ぎた頃からをいいます。この時期は損傷した皮膚に細菌などがつき、感染を起こしやすい時期です。適切なタイミングで皮膚切除や皮膚移植を行い、また抗菌薬を用いて感染に対応しています。
  3. 社会復帰準備期とは、ある程度身体面の状態が落ち着いたあとの期間をいいます。熱傷全体の救命率が向上してきている今日ですが、最終的な目的は障害を残すことなく社会復帰することです。そのためには、身体的な治療はもちろんのこと、リハビリテーションや心理面など、種々の支援を行います。

 このように、重症熱傷の治療には、適切な時期に多職種による適切な治療・支援が必要となります。

当院では、救急科、集中治療科、麻酔科、皮膚科を中心とし、ICU・一般病棟・手術室における看護、リハビリテーション、栄養指導、社会支援、心理支援など、あらゆる面での治療を行っています。

 さらに、近年、社会の高齢化が進むにつれ、患者様の年齢層も非常に幅広くなっています。それは重症熱傷などの疾患も例外ではありません。生まれて間もないお子様から、合併症をもつ超高齢者まで、当院では患者さんを幅広く受け入れて治療を行っています。

このように、あらゆる熱傷に対して適切な治療を行い、地域の皆様に貢献できる体制を整えています。

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