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下部消化管外科(結腸、直腸、肛門の外科)

下部消化管外科(結腸、直腸、肛門の外科)

診療内容

下部消化管の癌(結腸癌、直腸癌、肛門癌)の外科手術を行います。
スタッフは、日本外科学会指導医・専門医、日本消化器外科学会指導医・専門
医、日本大腸肛門病学会指導医・専門医、日本消化器病学会指導医・専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医(大腸)を中心としたスタッフで構成されています。

腹腔鏡手術
(日本内視鏡外科学会技術認定医を中心とした手術スタッフで行っています)

従来は腹部を大きく切る手術でしたが、現在では、患者さんにやさしい、傷の小さい腹腔鏡手術を多くの方に行っています。日本内視鏡外科学会認定医を中心とした手術スタッフで行っています。おなかの数カ所の小さな創(1 cm前後)から専用のカメラ、器具を挿入し、テレビモニターをみながら手術をして、臍の創(3ないし4 cm)から取り出しますので、

  1. 術後の傷がめだたない(1年後にはほとんどわかりにくくなる)
  2. 術後の痛みが少ない(手術翌日から歩ける)
  3. 入院期間が短い(平均術後7日ないし10日後の退院
  4. 職場への復帰が早い(退院後早期の勤務可能)

結腸、直腸のすべての大腸に適応としています。最近では、術前に化学放射線治療後に直腸癌の根治手術を腹腔鏡で施行することが多くなりました。2003年から2011年までの結腸癌の全生存率は、

結腸癌:

St1 St2 St3

2003年から2012年までの直腸癌の全生存率は、

直腸癌:

St1 St2 St3

直腸癌治療後の自然肛門温存(できるだけ永久の人工肛門にしない手術)

従来直腸癌の手術後に人工肛門になっていた方にも、癌の根治性が保持できれば自然肛門を残す手術をしています。

抗癌剤治療、放射線治療の充実

内科の化学療法の専門医、放射線科の専門医と協力して、術後の大腸癌治療や進行大腸癌の治療を行っています。

腹腔鏡手術の現場から(術中大腸内視鏡補助下の腹腔鏡下直腸低位前方切除)

術後1日目に看護師さんと歩きました!!(7日目に退院しました)
(御本人と御家族の同意により掲載しました)

術後1ヶ月後の腹部創(3〜4cm):上記患者様とは異なります。

術後1年後の腹部創:上記患者様とは異なります。(はっきりしないほどになる)

手術症例数(腫瘍切除症例の比較)

最近の2年間は、直腸癌、結腸癌ともに腹腔鏡手術の数が多くなり、全体では大腸癌の手術は腹腔鏡手術の方が開腹手術より多く行われています。
2013年の直腸癌、結腸癌の腹腔鏡手術と開腹手術の内訳を示します。

 

対象疾患

次の、1~3の病変を対象としています。

  1. 現在、増加してきている結腸癌、直腸癌、肛門癌をはじめとした大腸癌。
  2. 放置すればいずれは癌になると考えられている大腸のポリープで、内視鏡では切除が困難なもの。(大きいもの、できている部位が内視鏡治療に適さない)
  3. 内視鏡的な切除後の癌で大腸癌治療ガイドライン上、手術を必要と判断される癌。

症状

  1. 無症状でも検診の便潜血の検査で比較的早期に見つかることが多いです。みなさんも、検診をしっかり受けてください。
  2. もっとも多い症状は血便です。
    排便後、ティッシュにつく程度のものから、便に付着するもの、便器を真っ赤にするもの、貧血で倒れてしまうものまでいろいろあります。血便があったら検査することが必要です。
  3. 痔があって下血しても定期検査は必要で放っておかないことです。痔だと思って、治療の機会が遅くなる方がたくさんいます。
  4. 下痢、便秘などの便通状態が変わったと思ったときは、必ず検査を受けてください。便が出にくくなったり、痛みや痩せてきた時は検査を受けてください。

大腸癌は癌のなかでも最も治ることのほうが多い癌です。治療方法も充実しています。今は、昔と違います。でも、最も大切なことは、早くに発見することです。恥ずかしいなんて思わないでください。ひとりで悩まないで、ちょっとしたことでもよいですから、相談に来てください。

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